第7章 街の日常
今日は来良学園の入学式です。
来良学園とは南池袋にある共学の私立高校。
敷地面積はそれほど広いってわけではない。でも狭いって思わない。
入学式は簡単に終わり、私は帝人くんと同じクラスに、正臣くんは隣のクラスにそれぞれ別れてHRが行われた。
私は帝人くんの2つ前の席。勿論左側は窓。
外の風景を見ていると、担任の先生が入ってきた。
先生の自己紹介が終わって私たちに回ってきた。
『嘉那衛涼です。よろしくおねがいします。』
私は特に紹介したいことがなかったので、名前だけ。
帝人「竜ヶ峰帝人です。よろしくおねがいします。」
彼は少し緊張しているようだった。一通り自己紹介が終わって、気になる子が3人いた。園原杏里という女の子。消えそうな声でどこか浮世離れしているような感じだった。あと、張間美香さん。彼女は帝人くんの後ろの席の子の筈なんだけど、欠席。あともう一人は、矢霧誠二くん。彼は学校に遅刻ではあるが一応来た。でも、なんか良く分からない理由を言って帰って行ってしまった。後で臨也さんに聞こう。
HRも終わり、私と帝人くんと正臣くんは合流して帰ることにした。