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月が欠けた日から…

第31章 卒業式~また君に会える日まで~


「みんな、俺たち自身で決めなきゃ行けない。このまま手を下さずに天に任せる選択肢だってもちろんある。手を挙げてくれ。殺せんせーを殺したくないやつ。」

私は問答無用で手を挙げた。それは皆同じ考えのようだった。

「おっけい。降ろして。殺せんせーを…殺したいやつ…。」

それは一瞬の間がありながらまたしてもみんなが手を挙げた。どうしたらいいのか分からないまま出した答えは"殺したくないけど殺したい。"が私たちが出した結論だった。

そして私たちは殺せんせーの触手を抑えた。

「こうしたら動けないんだよね、殺せんせー。」

「その通りです、中村さん。握る力が弱いのが心配ですけどねぇ。」

私は泣きそうなのを堪えてただ顔を殺せんせーにむけることができなかった。

「ネクタイの下、心臓、だよね…?最後は誰が…」

私たちはそれを聞いてハッとした。こんな時だからこそ胸を張って暗殺を…なんだろうけどもうそんなことも出来ないくらい私は、みんなも、殺せんせーが大好きだった。その時だった。

「お願い、みんな。僕に、やらせて。だけど後もうひとつ、は…やりたくない…?」

「誰も文句はねぇよ。藍奈でも文句ねぇしよ。」

「この教室じゃ安心暗殺のなぎさと完璧王者のが首席だしな。」

私はみんなからの合図で私でも文句は無い、との事だった。私は…。そこで自分の気持ちを前に、やっと殺せんせーの顔を見ることが出来た。
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