第29章 残された時間と誕生日
「ヒュー!」
「おめでとー!」
「ほーら、吹き消せ殺せんせー!」
私たちは殺せんせーの誕生日を祝い、殺せんせーが吹き消すのを待とうとしていた、その時だった。
"バァァン"
そんな轟音が響き渡りながらケーキはぐちゃぐちゃに崩され、私たちは何事かと伸びていた物体を追いかけるとそこには…
「ハッピーバースデー。」
そこにはシロ、さんと何やら訳の分からない物体が隣にいた。
「日は熟した。世界一残酷な死をプレゼントしよう。」
「センセイ、ボクガダレダカワカルヨネ」
私は少し怖くなりカルマの手をぎゅっと握っていた。
「改めて生徒達にも紹介しようか。彼がそのタコから死神の名を奪った男だ。そして、今日からは彼が新しい殺せんせーだ。」
そう言って放たれたものは怪物、という何ふさわしいような触手ばかりの黒い物体だった。
「なに、あれ…。」
「これが…。こいつが…。あの…。」
私たちを襲った、2代目死神…。
「前は顔だけだったのに!全身が化け物になってんじゃねーか!」
「そのたこと同じ改造を施しただけさ。違う点は彼が自ら望んでこの改造を受けたことだ。不出来ないとな、妹とはわけが違う。想像できるだろうか?人間の時ですら1人で君たちを圧倒した男が比類なき触手と憎悪を得た。その破壊力を。」
その瞬間だった、すごい勢いで下に飛び降りた速さと殺せんせーが私たちを守ろうと間に入った速さで私たちは爆風で飛ばされた。