第26章 殺せんせー救出作戦は宇宙で?
「普通に考えてみよう。各国の首脳は本当に先生を殺すことしか考えてないのかな?僕は違うと思う。だって、本来の目的は地球を救うことなんだから。殺す研究と平行で殺さないで済む研究も進めてるはずだ。」
竹林くんの見解から始まった私たちクラス内会議はいつにも増して真剣になっていた。
「たしかに、各国トップの化学機関が地球を救うプロジェクトチームを結成しているが、当然、情報は全て最高機密。研究内容を君らが知るのは至難だろう。」
と思っていたその瞬間がりつにぶち壊されていた。
「プロジェクトのデータベースに侵入しましたー!」
「なにー!?」
「オンラインで繋がっているPCならだいたい入れます!」
りつ…。うちのクラスは化け物だな…。そう呆れながらもりつの周りにみんなが集まった。
「すごい!世界中でやってる研究項目と研究スケジュールが全部わかる!」
「ただ、確信に関わる情報はオンラインでやり取りされている形跡がありません…」
とまぁ、烏間先生をちらっと見ると頭を抱えて難しい顔をしていた。そりゃまそうだよね…。
「これ!アメリカ班の研究!触手細胞の老化分裂に伴う反物質の破滅的連鎖発生の抑止に関する検証実験!」
とまぁ、みんなが情報の共有に頭を悩ませているとそこでカルマが口を開いた。