第23章 殺せんせーとカエデのこと
「昨日の演劇発表会楽しかったね!」
「杉野は熱演だったよなー!」
「あんな邪悪な顔ができるとはねぇ。」
次の日、私たちは昨日の演劇発表会の話をしていた。杉野くんはどこか落ち込んでいるようだけど…
「神崎さんと共演できるからって力入りすぎてよー…。あんな顔したら嫌われるぜ、逆にー…」
とまぁ、こんな状態だった。
「そんなことないよ、杉野くん。演技力ある人ってかっこいいなってすごく思った!」
「え!まじで!俺、野球やめて役者の道進もっかなー!」
私とカルマはその会話をよそにクリスマスのことを話していた。
「じゃあ、24日は出かけよっか!」
「だね!カルマはどっか行きたいとこあるー?」
「んー、と行けるならどこでも!」
私はそう言われ、どこ行こうかと考えをめぐらせていた。
「へぇー?おふたりでクリスマスデートいくんだー?」
「びっくりしたー、なんだ莉桜に桃花か!」
私はまたこの2人にいじられながらクリスマスの行きたい場所をまだ考えていた。その時だった。
"ズドォン"
「おわぁっ!え、なに!?」
「外から、?」
私たちは直ぐに外へ出ると殺せんせー…と屋根の上にカエデがいた。