第16章 戦いは体育祭で~恋のライバル?~
「とまぁ、こういうことがあって…」
聞くと昨日日曜日に磯貝くんは学秀にまたバイトをやっていることがバレたようで、体育祭の男子競技エキシビション、棒倒しで黙っているか否かを決めるようだった。
「棒倒し?」
「そう。A組に勝ったら目を瞑ってくれるんだとよ。」
磯貝くんは退学上等、暗殺なら外からでも狙える、その言い分だった。
「い、いけ…いけてねぇよ、ぜんぜん!!」
ほんとに、こういう時、磯貝くんはカッコつけるんだから。
「それで?かるま、男子全員どうやってA組を倒すよ?」
その事は磯貝くんを中心にまずは円陣、のようだった。
「さぁね。てか、体育の後くらい女子の中に入ればいいのに。」
「そうだよ、。なんでまた男子の輪の中に…」
「まぁまぁ、女子1人男子の中に入れば華じゃない?それもマドンナなんだし!」
「み、みんな…。私1度も女子だと思ったこと無かったのに…ありがとう、男子ども!」
男子の中にいても快く受け入れてくれる男子のみんなが私は好きだ。それでも、女子と認めてくれるあたりみんな優しい。
とまぁ、迎えた体育祭。私の出る幕はソロでダンス対決。もちろん私は小さい頃から習い事はダンス。かれこれ12年。3歳からやってきたダンスはお手の物!