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記憶が亡くなる前に

第14章 再会してしまった


シオンの体はルフィの腕に巻かれ持ち上げられていた。

「え?なにこれ。」

「よっと!」

ルフィはふわっと軽く、シオンの体を牛の上に下ろす。

「ふぅ、危なかったなぁ。お前大丈夫か?」

シオンはちらりと、ローを見てから普段の声より1オクターブ低めの声を出した。

「あ、あぁ。すまない、助かったよ。」

「シシシ、それなら良かった!
俺たち今、ドフラミンゴの所へ向かってんだ。
もし、逃げてぇなら何とかして降ろすけどどうする?」

「いや、このまま進んでもらって構わない。
わた…僕もドフラミンゴを倒したいんだ。」

シオンの言葉に他の海賊達がわらわらと好き勝手言い始めた。

「ドフラミンゴを仕留めるのは僕だ!」

(あれはキャベンディッシュ?
それに聞いたことある、海賊や傭兵に武闘家まで…)

やいのやいの言い合う男たちにルフィは面倒くさそうな顔をした。

「いいよ。ドフラミンゴは俺がぶっ飛ばすから。」

興味無さそうにローがため息をついた。

「なんなんだアイツら…。」

「コロシアムの参加者たちじゃなかったか?」

ドフラミンゴの部下は唖然としていた。
意気揚々とドフラミンゴに向かって走っているその光景を不思議に見ていた。
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