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記憶が亡くなる前に

第3章 ドンキホーテファミリー


シオンはファミリーと共に過ごす上でコラソンと共に過ごすことが多かった。

別段何かをする訳でもなく彼がいると傍に寄り本を読んだり、みんなの武器のメンテナンスをしたりする。

「なぁ…お前、俺があいつらと喋らないの変とか思わねぇのか?」

シオンは首を横に振る。
もともと口数が少ないのか、感情が出ないのか分からないが必要最低限の言葉くらいしか話さない。

「言わねぇのか?」

こくんと頷く。

「ここを離れる気は?」

首を横に振る。

コラソンはため息をついた。
なるべく子どもたちをドフラミンゴから離したいと思っていたからだ。

「なんでここに留まるんだ。」

シオンの手がピタリと止まった。
じっとコラソンの顔を見る。
コラソンはシオンが何を考えているのか分からず冷や汗をかいた。
目的が分からない。そんな気持ちだ。

シオンはスっとコラソンに指をさした。

「いるから。」

「は? 」

それ以上シオンは何も言わなかった。
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