第13章 自分にしか出来ないこと
慣れない炎のコントロールに苦戦しつつ、サボは手袋をはめながらシオンに尋ねた。
「君はこれからどうするんだ?」
「私?…それは。」
ドフラミンゴを討つ。
ただそれだけ。
シオンは表情を変えて、サボたちを見る。
「…あなた達のことは全てが終わってから考えます。
私は…私のやるべき事を遂行するので。」
それだけを言うと地下貿易港を出ていった。
トレーボルに自分の存在がバレたということ。
そもそも、ドフラミンゴは自分に気づいてる可能性があること。
それを考慮しても今、その場に留まるのは危険だと感じた。
外に出ると、怒れる国民達がドフラミンゴへ反逆の意思表示をしていた。
「一体…どうなっているの…
この国で何が起きているの。」
シオンは辺りを見回す。
動物たちも混乱して暴れ回り、パニックそのもの。
「お子さんと女性は安全な方へ。」
「こちらに避難してください!」
そこへ一般市民を守ろうと、海兵たちも奮闘していた。
イッショウの指示ではないかとシオンは考えた。