第13章 自分にしか出来ないこと
シュガーは紫色の丸いぶどうみたいな食べ物をまじまじと見る。
「これはあなたが食べて。」
少年の口に入れ、数秒した。
「かっらぁぁぁぁぁぁぁ!」
大きな声を上げ、舌がおかしく伸び口から火が吹く。
「!?」
その異常な光景にシオンも思わず驚いた声が隠せなかった。
「ぎゃああああああ」
シュガーは目を飛び出させ驚いた。
あまりにもその顔が怖かったのだろう。
カクンと気を失った。
トンタッタ族もおもちゃの奴隷もその光景に奇跡だと思った。
おもちゃにされていた体がみるみる元の体に戻っていく。
それは町のおもちゃも同様だった。
シオンも例外なく、元の体に変化する。
「…も、戻ったの?」
信じられないと言わんばかりに自分の手を見つめた。
その直後、天井が割れて外の光が差し込んできた。
トラファルガー・ローは椅子に縛られたまま、違和感を覚えた。
シュガーが気絶した今、国はパニックになっている。
ドフラミンゴの悪行がバレてしまい、ドフラミンゴを倒せと誰もが立ち上がった。
(なんだ…なんで今、あいつのことが…)
「ドフィ〜!すまねぇ!シュガーが気絶しちまった。」
電伝虫からトレーボルの情けない声が響いた。