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記憶が亡くなる前に

第13章 自分にしか出来ないこと


シオンがさらに続けた。

「さっき、能力を見たんだけど。
女の子が敗者や反逆予備軍をおもちゃに変えてるのを見たんです。
能力のことが全く分からないので、なんとも言えないんですけど…。」

シオンは不安で言葉が詰まった。
トレーボルの強さと未知数な女の子。
何十といる奴隷の数。

「必ず、暴いて見せる。
俺の仲間がいたら頼んでもいいか?」

シオンは下唇を噛んでうなづいた。
そして、何も言わずに走り出した。

「……。頼んだぞ、女性海兵…!」

男はコロシアムの最終決戦へと向かって行った。







シオンは見張りをスニークで近づき、武道で習った関節技を決めて気絶させる。

(戻ってきたくはなかったけど…!)

船の陰に隠れ水の中へと潜った。
幸い、潜水が得意なシオンは3分程なら息を止め少しずつ吐けば五分ほど水の中に潜ることが出来た。

音を立てず、ゆっくりとおもちゃ達の列に近づく。

見張りが見てない一瞬を見計らいおもちゃ達を水の中へ引きずり込んだ。

(静かに…今ここから逃がすから)

ちらりとどこか逃がせる場所はないかとキョロキョロすると
小さな人がほふく前進すれば抜けられそうな穴を見つけた。

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