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記憶が亡くなる前に

第13章 自分にしか出来ないこと


男はサボと言い、麦わらのルフィのもう1人の兄だと名乗った。
立場は言えないが各地の武器密輸の本拠地がこのドレスローザにあると突き止めそれを暴きに来たらしい。

トラファルガーと麦わらが同盟を組み、ドフラミンゴが王下七武海を脱退したこのタイミングを狙っていたとの事だった。

「まさか、メラメラの実で弟を釣るなんてな。
性格が悪い…。」

シオンは下を向き本当に…と呟いた。

先程の光景が脳裏に浮かぶ。
能力が有るなら能力で殺せばいいものの、ドフラミンゴはわざと銃でローの体を撃っていた。

「君はどうするんだい?」

「……あのおもちゃの奴隷達を逃がそうかなと。
どんなことになるか分からないけど、私が今出来そうなのはそれくらいだから。」

「海軍の援軍は呼ばないの?」

シオンは首を横に振った。
コロシアムの中はコロシアムが始まると海軍だろうが世界政府だろうがドフラミンゴの見えない権力により、入ることも海賊を捕まえることも許されないと聞いていたからだ。

「おもちゃ達には少し辛いかもしれないけれど、私が海の中から引っ張りこんで逃がします。」

「闘魚がいたら?」

「それはありえないと思う。
ドフラミンゴは確実に取引をする男だから。
自分が不利になるようなことはしない。」

「…何だか、訳ありかい?」

「秘密があるのはお互い様ですよね?」

サボは確かにと笑った。
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