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記憶が亡くなる前に

第12章 命懸けの単独行動


シオンは一瞬、冷静さを失いかけたが一呼吸置いてからもう一度目を閉じた。
先程の情報を深く探るために。
重点的にそこに意識を集中する。

子ども、服装の影的に女の子かと思われる。
その子は手を伸ばし、怪我してるらしき人物に触れた。
すると、その人物はぽんとおもちゃになってしまった。

(…!?おもちゃの正体って人間?
あの子は悪魔の実の能力者ってこと?
じゃあ、町にいるおもちゃ達って…!)

シオンはこの事を伝えようとまずメモをした。

もしも自分に何かあった時、誰かに見つけてもらえるように。



コード●△⊿●▽ロ
場所564am↓
テディ=〇
海水‪✕‬

それだけをメモに残し、子電伝虫を起こす。

子電伝虫の先はすんなり繋がった。
メモに書いた同じ文字をシオンは復唱する。

『どうかしましたか?』

「コード●△⊿●▽ロ
ごーろくよんえーえむした
テディいこーる…」

読んでいるとまとわりつくような喋り方の男、シオンの目の前に急に現れた。

「んね〜おまえ、そこでなにしてるの?」

(…!)

シオンは声を失った。
その見覚えあるサングラスに鼻から常に水を垂らしているその顔。

(トレーボル…!)

シオンは子電伝虫を咄嗟に切らせた。
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