第12章 命懸けの単独行動
やはり、色んな種類のおもちゃ達が働かされている。
「あなたの仲間は居そう?」
男は首を横に振った。
「分からない。でも見る限りいないと思うんだ。
……。」
男はさてと、とホコリをはたいた。
「どこかへ?」
「あぁ、俺の仲間がいるか分からないけどこのコロシアムでやることがあるからな。
くれぐれも、俺の仲間に会ったら俺の事伝えておいてくれ。」
そう言うと男は鉄パイプみたいなものを持ちコロシアムの控え室、先程シオンが通ってきた道を歩いていった。
シオンは少し目を閉じた。
(目から見える情報だけだと見落とすことがあるって前にクザンさんが…)
訓練を受け取得してから数ヶ月。
まだ常習に覇気を使えるわけではないため、集中して誰がどこにいるかを探った。
(おもちゃが数十体、そのおもちゃをこき使ってる人が10人いるくらい…。
その奥は…?怪我してる人達が並んでる?
そこに子ども…!?)
シオンは思わず目を開いた。