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呪術廻戦 〜生きた証 後編 〜

第6章 好きな人。




『・・・・・狗巻君。』


「高菜〜〜〜!」

「うっわ〜〜〜〜‼︎マジへこむーーー‼︎
けどさっ!狗巻先輩はさんと付き合い長いから当然っちゃ当然だよな…」

「・・・つーか何か俺までフラれた体になってんだけど。何なの?」

「アハハハッ!確かにっ‼︎ウケる〜〜〜‼︎伏黒ドンマーイ‼︎」


皆んなから揶揄われている2人を前に申し訳なく思っていると、
太腿の上に乗せていた手に、そっと狗巻君の左手が重ねられた。

ふと顔を上げると狗巻君と至近距離で目が合い、


「、、、、」


小さな声で名前を呼ばれ、ドキッと心臓が跳ねる。


私は視線を逸らし、皆んなに聞こえないよう小さな声で先程のお礼をした。


『・・さっきは、助け舟出してくれてありがとう…。』


狗巻君は重ねた手と反対の手で、器用に携帯をタップし、何か入力している。

そして入力が終わるとそれを私に見せた。



"あの2人より俺の方がのこと分かってるし。
の口から他のやつの名前、聞きたくなかった。"



文字を読み、どう反応したら良いか分からないでいると、
重ねられた手にぎゅっと力が入る。


『・・・・えっと、、狗巻君、、?』


普段とは違う雰囲気の狗巻君に心臓がバクバクと音を立てる。

その時、


「ーーーさん、冷蔵庫開けていいっすか?喉、乾いて。」


恵君に話しかけられ、私はサッと手を離し立ち上がった。


『あっ、うん、、私入れてくるから待ってて…?』


グラスを受け取り、逃げるようにしてキッチンへと向かった。

そして冷蔵庫の前でふぅ…と息を吐く。


ーーーーびっくりした。
普段は柔らかで中性的なイメージの狗巻君が、何だか男の人だった…。

それは事実で当たり前の事なんだけど、私の中で狗巻君は今まで異性という対象では無かったのに…
狗巻君も男の人、、なんだ。



ーーーほんの少し、、胸がざわついた。




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