第6章 好きな人。
ーーー⁇携帯…⁇
狗巻君は目線は前に向けたまま、左手の人差し指でコツンと携帯の画面を指差した。
画面を見ろって事かな…?
私はこっそりテーブルの下で画面を確認すると、
"俺、えらんで。
それが1番まるくおさまるから。"
そう画面に打ってあった。
ーーーー狗巻君‼︎
ありがとう!と心の中でお礼をし、そっと携帯を狗巻君の足元に戻した。
「さん!大丈夫だからっ!
俺の事選んでも選ばなくても今まで通り普通にするしっ‼︎」
『う、うん…』
皆んなの視線が向けられ、私は下を向いたまま小さく呟いた。