第6章 好きな人。
「こんなかで、彼氏すんなら誰⁇」
『・・・・・え?』
思いもよらない質問に私は目をぱちぱちと瞬かせる。
「虎杖…お前、、、」
恵君が口を開いたが、すぐに悠仁君が遮った。
「だって気になんじゃん?彼氏いないって事は乙骨先輩と付き合ってないって事だし。俺にもワンチャンあるかもだろ?」
「アンタってほんと単純ね〜?
ちゃんが何でこん中から彼氏作る設定なのよ?
世間にはもっとハイスペック男子がいっぱいいんのよ?ね?真希先輩っ?」
「はっ、そりゃそーだ。
けど、おもしれーじゃん。は自分の事あんま話さねーし、ちょっと興味あんな。」
あろう事か真希さんが含み笑いを浮かべてこちらを見ている…
うっ、、真希さんまでっ⁈
・・・こうなると誰か選ばない限り終わらない…。
この中って、、悠仁君と恵君と狗巻君…って事だよね?
彼氏にするなんて考えた事ないよ〜、、、
かと言って適当に答えるのは失礼だし、、、
ぐるぐると思考を巡らせ想像してみる。
悠仁君は…
真っ直ぐで優しくて、人懐っこい…
もし私に弟がいたら悠仁君みたいな弟が欲しいな、と思う。
恵君は…
とっつきにくい部分もあったけど、実はぶっきらぼうで優しい。頭が良いし凄く頼りになる存在だと思う。
狗巻君は…
仲間思いで優しい人。同じ1年だった時はその優しさに支えられた。
一見大人しそうに見えて実は悪戯っ子な面もあったりして、、、
ん?
その時、隣に座っていた狗巻君が自身の携帯をこっそり私の膝の上に乗せてきた。