第6章 好きな人。
バコッ‼︎
「ーーー痛ッ‼︎‼︎」
真希さんが悠仁君の頭を叩いた。
「おい、質問したかったら正々堂々勝負に勝ってからだろーが?
恵もだかんな?」
真希さんに睨まれ小さくなる2人。
「・・何で俺だけ殴られたの…」
「・・・うす…」
「よしっ‼︎じゃあラスト一回戦やるか‼︎
最後1位になれば気になるあんな事やこんな事聞けるかもしれないゾ⁇」
嬉々としながらトランプを切るパンダ君を横目に、何だかあまり気乗りしないでいると、
「・・・こんぶ?」
私の隣に座っていた狗巻君が心配そうに顔を覗き込んできた。
『・・大丈夫だよ。』
口元に笑みを作り小声で答える。
そう、少し動揺しただけ…。
けれど、勝負事に弱い私は案の定ビリになってしまった。。