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その力、分けて貰えませんか?【ワンピース】【ロー】

第2章 第二章 ただの船員…の、はず。


「そ、それじゃ、買い物に行こうぜ、ラナ?」
「えっ、何でですか?」
(((((何で?????)))))
「いや、その服…。」
船員はラナの服を指差して言った。
白色のノースリーブのワンピースである。
だが…なんというか、血が付いているのは今は置いておいて、空いている部分が根本的に多く、倒れた時にできたであろう擦り傷の部分も度々空いていた。擦れて摩擦で切れたり裂けたりしたのだろう。
申し訳ない…血や土でこの綺麗な船が汚れてしまう。

「あぁ、すみません血が!ただ、着替えがないので勘弁してください…(泣)」
「いや、そっちじゃなくてだな…。」
「あ、トラファルガーさん。私の服がどうしたんですか?」
「いや、なんというか…そもそもトラファルガーじゃなくていい。」
「え、いや、でも。皆さんキャプテンと呼んでますし…。せめて私も名前ではなく名字のトラファルガーで呼ばないと。というか、キャプテンやトラファルガーと呼ばないのなら何と呼べば…?」
「…いや、ローでいいだろ…?」
ローが赤面しながら呟いた。
なんとも珍しい光景に船員が騒めくが、それを氷のような視線で抑え込んだローは、服について触れた。
「で、服だが…。そのままだと俺らみたいな男ばっかの海賊団だとえらい事になるぞ?」
「?」
「あー…、何というか…。襲われても知らねぇぞ、って。」
「!!////」
カアッと一気に赤くなったのを感じながら、
「ふ、服…買わせてください…////」
と口にした。
「ふ、それじゃ、お前ら。船番頼む。」
ローはそう呟き、自然にラナの肩に腕を回して耳元で
「そんなので歩き回られちゃ、男に狙われるからなァ…?」
と意地悪な事を言ってきた。どうやらローの優しさらしいが、どうにも受け入れられず…でも逆らえずに私は
「………………はい………。」
と言った。
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