その力、分けて貰えませんか?【ワンピース】【ロー】
第1章 第一章 海賊に世話になる
「お前は、これからどうしたいんだ?」
「…え?」
「俺達の船に乗ったままか、どこかで下ろすか。親がいる所で下ろしてやってもいいが?」
「……親は、死にましたが?」
「…は?」
「親はバゼルダに殺されました。私を助けようと屋敷に潜り込んだからです。私には帰る場所もありません。」
「…オイ、お前…。」
「ですが…皆様にお世話になるのも申し訳ないですから。この町のどこかで下りて上手く暮らしますよ。さぁ、下ろしてください。おにぎり、ありがとうございました。」
「何言ってるんだ、お前?」
「…何ですか。」
「何で…自分でそんな事言っておきながら…泣いてるんだ。」
「!」
私は頬に一筋、涙を伝っていた。
「何でですかね、本心なのに…。」
「なぁ、無理して笑わなくていいんだぜ?」
「顔が引き攣ってるぞ?」
船員も、ローの言葉に反応するように、少女に声をかける。
「っ、うわ、ああああぁぁ………グスッグスッ」
私は我慢を止め、泣き始めた。
泣いて、泣いて…トラファルガー達には迷惑だったかもしれない。
「なァ…俺達と一緒に来ねぇか?悪魔の実を食べて、普通に暮らせるとは思えない。」
「「「!!」」」
少女含め船員がローの言葉を疑った。
(海賊とは、こんなに優しい人達なんだろうか…?)
(キャプテンって、こんな優しかったっけな…こんな事思ってるのがバレたら、バラされるだろうな…怖…。)
というのは、私ととある船員の思考である。
「…で、どうする。」
「はい…お、お世話に、なります!」
「よし。(ニヤ」
「「「「「よろしくなー!ラナちゃーん!!」」」」」
「は、はい…。」
「オイやめろてめェら、うさぎ屋がビビるだろうが。」
「え、今何と…?」
「あ?うさぎ屋っつったんだよ。性格とか色々うさぎに似てやがる。それともなんだ?キャプテンに逆らうのか?」
ローはニヤニヤしながら少女に言う。
少女は(しくじった…。)と思いながら、
「え、えと、うさぎ屋でいいです…。」
「よし。それじゃ、紅一点と戦力も手に入ったし…ってか、うさぎ屋着替えは?」
「え、バゼルダに連れてこられてから来てたのはずっとコレで、家は…バゼルダに荒らされたから多分無いです…。」
「「「え。」」」
男達(船員)は身震いした。
露出が高い服でこれから船内をぶらぶら歩かれるのか?と。
