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日の守護者【鬼滅の刃】

第10章 遊郭後編


名前は堕姫に向かって一直線に瓦礫を蹴った。
気づいた堕姫は帯を名前に向け伸ばす。

帯を切り刻む。
毒が回る体では、それだけで勢いが落ちてしまう。


その瞬間、黄色い衝撃が雷鳴が登るように現れる。
善逸だ。


『善逸!斬れ!!』


名前は帯を斬り、弾き、善逸の攻撃の道筋を開ける。
善逸は名前の弾いた帯を足場に一直線に堕姫の頸に刀を突き立てる。

「霹靂一閃、神速」

堕姫の頸はしなりながらも斬れかかっている。
体が衝撃で動くため力が一点に集中せずに屋根を滑る。

名前は刀を堕姫の鳩尾のあたりに思い切り突き刺した。
屋根に縫い付けられるように堕姫の体が固定された。

「うぐぅっ……なによっ!!粉々に切り刻んでやるわ!!」

再生した帯が名前を襲うが、それは別の刀によって弾かれた。

「俺の体の柔らかさを見くびんじゃねえぞ!!内臓の位置をズラすなんてお茶の子さいさいだぜ!!」

妓夫太郎に心臓を貫かれたはずの伊之助が帯を弾く。
そのまま、善逸とは反対方面から刀を振るう。



目線をやると、宇髄が妓夫太郎の体を抑え、炭治郎が頸を斬っていた。


「お兄ちゃん!何とかして!!お兄ちゃん!!」


その時、名前の頭上でも、善逸と伊之助が堕姫の頸を斬った音がした。




ーー




途端に堕姫の体からは力が抜ける。
名前は刀を引き抜き、倒れかかってきた伊之助と善逸を支え一歩下がる。
意識が遠のくが、その瞬間宇髄と炭治郎の方で異変が起こっているのを感じた。

妓夫太郎の血鎌がまだ生きている。


「逃げろーーー!!」


血鎌が辺り一体を包み爆破が起こった。












意識を飛ばしてはだめだ。
血鎌は間一髪で避けられた。


……炭治郎の近くに禰󠄀豆子がいるはずだ。

『禰󠄀豆子』

静まり返った戦場で、気を失っている炭治郎の傍に禰󠄀豆子を見つけた。
禰󠄀豆子は少し警戒しているようだった。


『……さっき、俺を燃やしただろう?同じものを……お兄さんを救える』


そう語りかけると、禰󠄀豆子は炭治郎に向けて炎を出す。
炭治郎の毒が抜けるのが見えた。
禰󠄀豆子は続けて名前にも炎を纏わせてくれた。


そして、名前は今まで必死に保っていた意識を飛ばした。
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