第16章 ★ 手合わせ ＊ 夢主視点 ★ ③ ★

戦い始めてどれぐらい経っただろう





もーちょっと遊びたかったんだが
完全に回復してないこの体でローと戦うのは
ちょっと骨が折れる




強そうとは思ったが
想像より強くて楽しくて



あ、でもこのままならローの晩ご飯、私のか
そこは譲れないなー


帽子は死守してやる！




そんな事を考えていたらローが「考え事かよ」って言って顔を刺してきた


私はスレスレで交わしたけど…髪の毛が数本切れた



「ぅお！」

ロー）「チッ」

「舌打ち？！今の危なかったわ！」

ロー）「の割には避けやがったな」

「避けるだろ！普通！」





まじで危なかった


いや、今のは考え事して油断してた私が悪いんだけど！
死ぬかと思ったわ！



ローを睨むけど… ローはニヤニヤしてる



こいつ
ムカつく顔してる
絶対なんか狙ってやがる



















何か企んでるのは分かってたのに
私の意識はローにしか向いてなかった



















私はローの刀の攻撃を飛んで避けた

避けた先に目を向ければベポが構えて立っていた





「ベポ？！」

ベポ）「ごめん！アヤ！」





ベポは私の着地するかしないかのギリギリを狙って蹴りを入れてきた




「チッ！」




一瞬動揺して反応が遅れた


空中で体勢を整えてなんとか避けたが
次にローの長い足が飛んできて私に当たる



両手でガードしたが耐えきれず飛ばされた




壁まで飛ばされて受身を取れずに背中から激突した




「っぐぅっ！」




一瞬⋯息が⋯


背中に痛みが走り身体が震え
思わず右手で左肩を抑える



私は少し咳き込んで歯を食いしばって顔を上げた




目の前にローが現れて

ローは私が落としたクナイを

私の顔の横に刺した




いわゆるクナイで壁ドンされてるみたいだ



そんなロマンの欠片のない壁ドン初めてなんだけど


ってか船傷付けるなって言ったの自分じゃんか！






ロー）「終わりだな」




そう言ってニヤけたローは私の頭から帽子を取り自分の頭に被った



私は思わずローを睨む





ローの顔がニヤニヤしてるからムカつく！










そして時間が鳴った