第5章 温かなハーブティー
「選ばれたって言う姫付きの騎士が、こんなカカシみたいな奴とはね…」
は、この鳥ィ…!と思いかけたところで、小さなガーディアンが彼らの間に音を鳴らしながら割って入る。
リーバルの方は、小さく声を上げて驚いていた。
小さなガーディアンは、まるで何かを抗議するかのように一触即発な彼らに向かっている。
その様子を見たインパは、少しだけ微笑む。どうやら、小さなガーディアンの言いたいことを理解したようだ。
「どうやら、自分も姫様を守る騎士だ、と言いたいようですね」
その言葉に、ゼルダが嬉しそうに微笑む。
少しだけ緊張した空気がほぐれた。
リーバルは「は、はあ?」と目を丸くし、やれやれと首振った。
「まったく、頼もしい奴らだね」
一部始終を見ていたも、小さなガーディアンの思わぬ行動に怒りを収め、ふふっと笑った。
私は武力で何かすることは出来ないが、姫様たちのお腹を満たすことは出来る。
何はともあれ、彼女が嬉しそうならそれでいい。
にこにこと見守っていると、その隙間からリーバルがこちらを見ていることに気がついた。
鋭い目付きに、思わず顔を背けた。絶対に自分を見ている、という確信は持てないが、とにかくその視線の範囲内にいたくないのが本音。
しかしそんな気持ちとは裏腹に、彼の鉤爪が床を鳴らし、それはこちらに近づいてきてピタリと止まった。
絶対目の前にいる、と思いチラリと見てみると彼の足が見えた。
見上げると、彼は後ろ手に組んでこちらを見下ろしていた。
彼はゼルダの方を見ると嘴を開く。
「ところで気になったんだけど。この寒がりは何の役割を与えられているんだい?」
翼で指さされたは、梯子を1段だけ降りた。
「おい、逃げるなよ」
なんとなく、この会話の続きをして欲しくないし聞きたくないと思ってしまった。
嫌な事を言われそうな気がしたから。
「彼女には、こうして遠征に行く際、栄養補給係として同行してもらってます」
「へぇ。戦闘経験は?」
今のはへの質問だろう。降りた梯子をもう一度昇る。
よくよく考えてみたら、何も恥じることは無い。私はハイラル王家に奉公している身。自分の役割を恥じるのは、ゼルダにも師にも失礼だ。
彼女はきっとリーバルを見据えた。
「ありません」