第6章 新しい恋(二口堅治)
香澄side
バスに乗ってからのことを全て2人に話し終え、ジュースのところへ向かう
「うわー、ほんっとにうらやましい、、きゅんだね」
「このままアピール続けて、失恋した二口の心に入り込んじゃえ!」
ときゃっ、きゃっ、と楽しそうな2人
(わたし、、いい友達もったな〜、)
でしょでしょーとニヤケが止まらない私をみて、一緒にニヤけてくれる2人と一緒に飲み物を選ぶ
「ジュースどれにする〜?炭酸??」
「一本はお茶か水がいいよね〜」
と話しながら選んでいると
「おい、まだ選んでないのかよ」
と私の顔の近くで、私の手元を覗き込む二口くん
「ふ、ふ二口くん、!?」
急なドアップでキュンと驚きのあまり大声で叫び、離れる
「うっせーな、まじで、耳なくなんだろ」
耳を押さえ、嫌そうな顔をする二口くん
「ご、ごめん!」
思わず謝ると、ニヤッとして
「嘘だよ、ばーか、てかそれ貸せよ」
といい、私が持っていたオレンジジュースをスッと取っていく
「え、!それくらい持てるよ!」
「お前らもそれかせよ」
私の言葉を無視して、葉月と理沙が持っていた2lペットボトルを取り、カートの方へ行く
「おー、終わったか〜」
という中田くんとパンパンのカートを押す青根くんがこちらへ向かってきた
「え、なに、イケメンじゃん」
と小声で呟く葉月
「いや、それ」
と感心する理沙
(二口くん、、いい匂いした、、)
と先ほどの出来事を思い出して、きゅんきゅんが止まらない私
(やっぱり、、二口くんは優しいんだ、、)
関わる度に好きにさせてくる二口くんに、少し恨めしい気持ちを感じる気もするが、、
買い物を終え、バスに戻る
「はーい、静かに〜
さっきも言ったけど、ほどほどにな」
と担任の話が終わり、バスが動く
「はしゃぎすぎんなよ、ぶす」
ニヤニヤしながら、こちらを見る二口くん
「二口くんこそ、本当は子どもなんだから気をつけなよ?」
と返すと
「あー、確かに俺、まだ身長伸びるくらいだからな〜、じゃあそのお菓子もーらいっ!」
と言って、私が持っていたポッキーをとる
「あー!ちょっと!!」
目的地につくまでの二口くんとの時間も、幸せを噛み締め、楽しんだ