第6章 新しい恋(二口堅治)
香澄side
遠足当日
なんとバスに乗る席を班ごとにかたまって座ることになった
(ち、近くに座れるなんて、!!)
「じゃあ、ぐっちーぱーでわかれようよ!」
といきなり葉月が言い出す
「え、!?」
「お、いいね~」
驚く私と、意外と乗り気な理沙
「い、いや、でも男子が、ね、?」
と3人に目を向けると
「なんでもいい」
と3人そろって、言っている
「じゃあ、決まり!
はいみんな、手を出して、ぐっ、ちー、ぱー!」
(1発で決まった!)
自分と同じパーの手の先を見ると、、、
「二口くん!」
「おーよろしく」
(ん、?なんか、元気ない、、?)
少しの違和感を感じつつも、そのままバスに乗り込む
「じゃあ、バス動くからな~、騒ぎすぎるなよ~トイレとか体調不良の人はすぐに知らせるように
運転手さん、よろしくお願いします」
と担任があいさつし、バスが動き出す
前では、葉月と理沙が盛り上がっている
その横では、青根くんが外を見ていて、中田くんが理沙たちと一緒に盛り上がっている
(やっぱり、、二口くん元気ない?)
いつもより圧倒的に口数の少ない、隣の二口くんを見つめる
「なんだよ」
窓の外を見ていた二口くんがこちらを向く
「い、いや、、なんか元気ないな~って」
「うっせ、ぶす」
ふん、とそっぽを向いて、また外に目線を戻す
「また、、それ言う
私でよかったら、話聞くけど?」
「、、、」
少し考えている様子の二口くん
(無視ですかね、、?)