第6章 新しい恋(二口堅治)
香澄side
そして午後の授業が終わり、HRが始まった
「はーい、静かにして~」
と学級委員が進行して、遠足の詳細を決めていく
「行先はここで、お昼のBBQのときの班決めなんですけど、クラス40人なんで6人グループ5つと、5人グループ2つで決めて~」
そう合図がかかるとまずは、私たち3人が先に固まる
工業高校というこもあり、女子の数が圧倒的に少ない
ほかの女の子2人は、仲のいい男の子と6人グループを作ってしまっている
「どうする~?男子で3人組いない?」
と理沙がいう
すると、葉月が周りを見渡し、「あっ!」と言って、ある男子グループのほうに向かっていく
その先は、、、
「二口くんたち3人だよね!一緒にグループ組もうよ!」
と二口くんがいるグループ
「ちょっ、、!葉月、!」
慌てて止めようとするも
「おーいいよ~、なろうぜ~」
とまさかの返答に、驚き、固まってしまった
「やったじゃん、、!」
と小声で言ってくる理沙
(遠足、、、同じ班、、!たのしみ、、、!!!)
とさらに楽しみになっていった
全部の班が決まり、班ごとに集まって食材のことや、親交を深めるための話をする時間が設けられた
二口くんと同じグループだったのは、部活が同じで正反対のような性格の青根くんと、二口くんとチャラさのレベルが同じような中田くん
「こいつ、見ての通りあんまり女子とか得意なタイプじゃないから、」
と青根くんを私たちに紹介する二口くん
「いや~、学年全体でもかわいい3人組と言われている葉月ちゃんたちと一緒な班なんてめっちゃ楽しみだよな~」
と青根くんの肩に手をかける中田くん
間の青根くんは少し顔を赤くして、小さくうなずいている
「いや~こちらこそそんな褒めてもらって、うれしいよね~」
「そうそう、楽しみだね、香澄?」
「え、!?あ、うん!たのしみ、!」
といきなり話を振られ、驚いたが気持ちに偽りはない
(むしろ、今から楽しみすぎて、、テストもがんばれそう、、、)
好きな二口くんとの 関わりができたことの喜びを噛みしめ、その日はルンルンで部活をしてルンルンで帰った