• テキストサイズ

いろいろ詰め合わせ(短編)

第4章 甘い匂い(相澤消太)


相澤side

笑った彼女は、俺の様子を見て泣きそうになって、俯いた



「あの日の言葉、、覚えてたのか、?」



コクン、と俯いたまま頷く彼女


「、そうか、、」


何もいうことができず、黙っていると


「、、忘れちゃったん、ですか、?」


涙目になりながら、消え入りそうな声で聞いてくる



「いや、、」

(ずっと覚えてた、、)


何も言わない俺をみて、違う方に解釈した彼女は、静かに泣き始めた


「、っ、、ぐず、、」


あの桜舞う、卒業式の時と同じように、、



(でも、今日は、、前と違う、)



彼女の手を引いて、抱きしめた


「え、、?あい、ざわせんぱい??」


驚きの声で俺の名前を呼ぶ彼女



「迎えに行くなんて、、言っといて、、
菊川に来させてすまない、、

でも、これは俺から言わせてほしい、、



中学の時から、、ずっと菊川のことを想っている


俺と付き合ってくれるよな、、?」



ドキドキとお互いの鼓動が響いているのがわかる



「うぅ、、っ、、ぐず、、」


さらに震えて泣き出す菊川


「な、なんだよ、まだ泣くのかよ、、」

ぽんぽんと背中を叩いてなだめる


「せんぱいっ、、!もう、ずるすぎ、です、、!
わたし、相澤せんぱいの彼女になりたいです〜!」


うわ〜、と大人になっても相変わらずの姿で泣く彼女



(そんな姿も、、愛しいと思っちまうよ、、)





/ 243ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp