第4章 甘い匂い(相澤消太)
相澤side
1~3年生、すべて5クラスあって、各クラスから1~2名が図書委員としてここにいる
月~金曜の昼休みと、放課後の1時間を2人1組でシフト制でまわしていく
(今ここにいるのは、1年生7人、2年生6人、3年生7人の全20人、、
2人1ペアで、効率よく決める方法、、、)
と考え、先生からもらった紙を見ると
『1年生はわからないことばかりだから、3年生とペアで組んでね』の文字、、、
・・・
考えた結果、結局選ばれたのは「くじ引き」
(この俺が、、、)
なぜか悔しい気もするが、1年と3年がペアになり、2年同士でペアになり、できた前10ペアを、A週とB週にわけて、平等にみんな同じ時間を図書室の仕事ができるようにする
俺は、1年生の女の子とA週は水曜日の放課後、B週は水曜日のお昼休みに、図書室に来ることになった
「相澤せんぱい、よろしくお願いします!
わたし、菊川香澄っていいます!」
とペアの女の子が、元気よく挨拶する
「ああ、よろしく」
と挨拶をする
これが、菊川との出会いだった
・・・
そのあと、なにごともなく2か月が過ぎ、だいぶ蒸し暑い6月下旬の梅雨真っただ中
6月最後の水曜日、A週のため放課後に、委員会の先生のところへ図書室のカギをもらいに行って、図書室へ向かう
わざとか、そうじゃないかは置いといて、異様に距離の近い菊川
「せんぱい、今日も暑いですね~!」
彼女は、俺の顔を覗き込みながら、ぱたぱたとセーラー服の上をさせる
俺は、ちらちらと見える白くて細いおなかを、見ないように必死に顔ごと背ける
視線の端のほうで彼女の髪がさらりと揺れるのが見え、甘くていいにおいが鼻をかすめてくる
「っ、そうだな、、」
(なんだ、今のきゅって、、、)