第4章 甘い匂い(相澤消太)
相澤side
中学3年の前期
「これで委員会も最後みたいなもんだからな~、ちゃんと選べよ~」
と俺の担任は、少しだるそうに言う
(委員会なんかめんどくさいし、、、)
入らずにいようと思っていたのだが、図書委員だけ決まらず、くじ引きになった
「割りばしの先が赤い奴が1つだけ入ってるから、それ引いた人が図書委員ね」
と当時の学級委員が言っていた気がする
もっと合理的に決めろよ、無駄じゃん、、、なんて中学生ながらに思ってた
順番が来て、割りばしを引きに前へ向かう
「あ、相澤、あたり!図書委員頼むな!」
何も考えず、割りばしを1つ箱から抜くと、先っちょは赤くマジックで塗られていた
(だ、、、だりぃ、、)
思わぬ展開に固まっている俺を置いて、担任は今日の放課後にさっそく委員会の集まりがあることを全体に告げて、その時間は終わった
放課後
まだ部活をしている人たちのにぎやかな声を、廊下で聞き流しながら図書室へ向かう
ガラっ
「あ、2組の相澤くん?」
と図書室の先生が言って、手招きをする
「そうですけど、、なんですか、、?」
先生のほうへ向かうと
「君、最後に来たから、そのまま委員長お願いね」
と悪魔のスマイルを浮かべる
「は、、?」
「あとは、やることここに書いてるし、よろしくね」
とだけ言って、部活の顧問としての仕事に向かった
(だ、だるい、、!!!)
そう思いながらも、断ることができず、成り行きで委員長になった
そんな中に、新1年生としてあいつがいたんだ