第4章 甘い匂い(相澤消太)
香澄side
ピピピピピピピピっ
目覚まし時計を止めて、夢の内容を思い出す
(ああ、、、またこの夢か、、、)
片思いしていた2つ先輩の卒業式で、ほぼ無理やり第2ボタンをもらって大泣きしたあの日
付き合っていたわけでも、好きと言われたわけでもなく、、、
あの言葉を勝手に信じて、待ち続けた結果、、、
(28歳、おめでとう、、、私、、、)
3年間付き合って、プロポーズされた人もいたけれど、結局初恋のその人のことが忘れられず、お断りをして4か月、、、
同じ会社の相手だったため、5年務めた事務をやめ、溜まっていた有給休暇を消化した1か月、、、
どこか少し遠いところで事務ができるところはないかを探していたところ、見つけたのは雄英高校という有名な高校の学校事務の求人
・・・
「失礼いたします」
校長室に入って、挨拶をすると、雄英高校の校長先生である根津校長は
「顔を上げるのさ
君、合格なのさ」
となんとまああっさり、採用を私に告げる
「、、え?」
「早速だけど、いつから勤務可能か教えてくれるかい?」
(う、、)
すごくおだやかな口調ではあるが、有無を言わせないこの感じ、、、
(さすが、雄英高校の校長先生、、、!)
・・・
とまあ、こんな感じで今日から、超有名高校・雄英高校の事務員として、勤務する
(引っ越しも終わって、新しい家で新しい仕事、、、
高校生の若い力を吸収して、28歳もがんばろ、、!)
そう意気込んで、準備をするためベッドから起き上がった