第3章 はじめての一目惚れ(爆豪勝己)
香澄side
(お、思わず、家に誘ってしまった、、)
なんだかこのまま帰るのが惜しく、まだ一緒にいたいと思ってしまった自分に驚いていた
帰り道、静かに並んで歩いたいたが、先に口を開いたのは勝己くんだった
「去年、告白してきたやつ、、好きじゃないんか」
「え?」
見上げて、勝己くんのほうをみると、真っ直ぐにこっちをみていた
なんだか、みられていることが恥ずかしくなり、俯いて答える
「全然好きじゃないよ、、
サークルで有名な遊び人だったし、、」
「ふーん」
聞いてきたくせに、あまり興味のない返事に、なんなの、と思い、もう一度顔を見上げると、正面を向いて少し嬉しそうな顔をしている勝己くん
きゅん、、
(なんてかわいいの、、)
再度高鳴る胸を抑え、逆に尋ねてみる
「勝己くんは、好きな子いるの?」
すると、間髪入れず
「お前」
と言ってきた
「、、え、?」
驚きのあまり、勝己くんから目が離せない私を、チラッとみて
「一目惚れした」
と再度言ってくる
「う、うそ」
「嘘じゃねーよ」
ドキドキとうるさい心臓と、嬉しいと心の声が聞こえる
「香澄は、俺のことどう思ってるんか言えやァ」
「そ、そんな、、急に言われても、、」
恥ずかしくなり、どうしようと思っていると、、
(私も、惹かれてる。)
と心の声が聞こえる
そう、わたしの個性は、自分の気持ちが正直にわかってしまうし、それを触れ合うとテレパシーとして相手に伝えることができる個性
(今まで自分の個性に感謝したことなんてないけど、、)
初めて、自分の個性に感謝した
そして、彼にそっと触れ、
『わたしも、あなたに惹かれてる』
と、素直に伝えた