第3章 はじめての一目惚れ(爆豪勝己)
爆豪side
香澄が、どう思っているのか聞くと、しばらく黙って考えている様子だった
でも、キュと下唇を噛み締め、少し困ったような表情をしてすぐ、俺の腕をそっと触ってきた
そして
『わたしも、あなたに惹かれてる』
と、流れ込んできた
「おまえ、、これ、、個性か?」
こくんと、小さく頷く彼女
(可愛すぎんだろ、クソが、、)
触れてきた手を握り、
「早く香澄んち、連れてけやァ」
と伝えると、ぎゅっと手を握り返してきて歩き出した
残りの帰り道で、個性のことを聞くと、自分の正直な気持ちをもう1人の自分が教えてくれて、それを触れ合った相手にはテレパシーで言うことが出来る個性らしい
「今まで、この個性に感謝したことなんてないんだけど、、
勝己くんに本当の気持ち聞かれて、初めて自分の本当の気持ちを知れることに感謝したの、、」
とはにかむ彼女
(気持ちが一緒ってわかった瞬間、、
なにするにも可愛く見えるん、やめろやァ、、)
しばらく歩いて、マンションに着いた
エレベーターで7階まであがり、部屋を開け、鍵を閉める
「お邪魔します、、」
俺はそう呟き、靴を脱いですぐ、
「香澄」
と、呼び止め、先に歩く彼女の手をひき、香澄を抱きしめた
ビクッと最初は驚いた様子の彼女だったが、すぐに俺の背中を手を回し、抱きしめ返してきた