第2章 再会(澤村大地)
澤村side
これは菊川が15歳の誕生日の日のこと
朝から色々な人から、菊川に対する「おめでとう」という声が聞こえていた
(そうか、誕生日なのか、、)
会うことができたら、自分もおめでとうと伝えようと、過ごしていたが、結局一度も会うことができず部活が終わってしまった
帰ろうと玄関に向かうと、俺は教室に忘れ物をしていることに気がついた
「俺、教室に筆箱忘れてたから、ちょっと取りに行ってくるわ!
先帰っていて!」
部活の仲間にそう伝え、教室に行き、自分の机の中を見る
(あ、あった、)
カバンの中に筆箱をいれ、帰ろうと他のクラスの前を通る
すると、
グズ、、ずっ、、
と泣いている声が聞こえ、その方向を見ると泣いているのは、思いを密かに寄せていた菊川がいた
しばらく、その場で声をかけようか迷っていたら、菊川がこちらを向いた
「さ、さわむら、!?なんで、、!?ずずっ、、ええ?」
と慌てて、涙を拭っている
「いやごめん!見るつもりなかったんだけど、忘れ物、!取りに来たら菊川が泣いてて、。」
やばいと思って、ガバッと頭を下げる
「いや、、いいよ、大丈夫!私もこんなとこ見せてごめん、、えへへ、恥ずかしいや」
と照れくさそうにしている彼女
(可愛い、、なんて、)
そんなことを思っていると、
「話、、聞いてくれる?」
と泣き声で、控えめに聞いてくる彼女
「もちろん、なんでも聞くべ」
と、喜んではいけないはずだが、俺は心の中で小さくガッツポーズをした