第2章 再会(澤村大地)
澤村side
菊川がトイレかどこかにいったあと、すぐに元サッカー部の木下が同じ方向に向かっていくのが見えた
(それからだいぶ戻ってこない、、)
菊川は、色々な人に飲まされていたし、本人もトロンとして明らかに酔っているな〜という状態だった
しばらく葛藤はしていたが、結局いてもたってもいられなくなって菊川を探しに行くと、案の定木下に迫られて困っている表情の彼女
「菊川!」
と思わず、声をかけてしまったが、続く言葉は考えていない
2人ともばっ!と勢いよく、こちらの方を向き、菊川は明らかに助けを求めている
木下は、空気読めよって顔をしている、、
(菊川を困らせんじゃないよ)
「石川さんが呼んでたから、呼びにきた」
となんて苦しい、、
「え、ほんと!?そういうことだから、木下くんごめん!
わたし葉月のところ行ってくるね!!」
と勢いよく、掴まれていた手を解き、早歩きで部屋に戻っていった
「なに、澤村、お前も菊川のこと狙ってんの?」
鋭い目つきで聞いてくる木下
「い、いや、、俺は、、」
(昔好きだったから)
と言い訳するかのように、自分の中で言い聞かせ、違う言葉を考える
「まあ、なんでもいいけど、俺菊川のこと中学の時好きだったし、、
澤村にも譲るつもりないから」
と、言い残し、部屋に戻っていった
(なんで俺は、、?)
少し酔った頭でぐるぐる考えながら、昔のことを思い出していた