第18章 再会(宮治)
そして当日
(妖怪世代と言われた選手たちが試合するなんて…
バレー好きからしたらすごく堪らない日になるだろうな)
と朝日を浴びながら宿泊するホテルに荷物を置いて、ホテルの前で赤葦さんを待つ
「赤葦さんおはようございます」
「菊川さんおはようございます」
1度会社に電話したあと会場へと一足向かう私たち
「宇内先生は?」
「一応1時間後に会場集合なんですが、連絡が繋がらず、もしかしたら起こしに行くことになるかも…」
げっそりとした顔をする赤葦さん
そのあと、タクシーに乗り、会場についた
「「黒尾さんおはようございます」」
「菊川さん、赤葦おはよう」
少し緊張している様子の黒尾さんではあるが、いつも通りスーツ姿が輝かしい
コートのほうへと足を進めながら、軽く今日の流れを確認する
「ちょっと先に顔合わせというか、取材する菊川さんのことをみんなに軽く紹介してもいい?」
「あ、はい!」
♪〜
そのタイミングで電話が鳴る
「あ、すみません」
それは赤葦さんの電話でおそらく宇内先生から
「ええ!?…えー、はい…迎えに行くので動かないでくださいね」
朝のゲッソリよりもげっそりしてる赤葦さんを横目に、私はすごく緊張していた
(どんな選手の皆さんなんだろうか…!緊張!!)
「すみません、宇内先生が迷子になってるらしくて迎えに行きます」
少し離れてた赤葦さんが戻ってきて、黒尾さんに申し訳なさそうに言う
「全然いいんだよ赤葦、またなんかあったら連絡して」
「わかりました、菊川さんもすみません、行ってきます」
「気をつけてね赤葦さん」
はい、と言いながら、もうタクシーの手配をする赤葦さん
「じゃあ行こうか菊川さん」
「はい!」
コートを横切り、選手の控え室へと向かった