第2章 再会(澤村大地)
澤村side
とは言っても、話を始めてしまえば、思い出話に花が咲いた
「あの時の、顧問が超鬼でさ〜、、」
「そうそう!」
と、それぞれのクラスや部活の今だから言える話を、まだ同窓会が始まってもないのに暴露しあっている
しかし、その間にも他の席に座っている男たちが、菊川をみて、ざわざわとしている
確かに、中学の時から可愛かったとは思うが、
疎い俺はそんなことも気にせず、友達として菊川と関わってきた
菊川は菊川で、当時はすごいサバサバしてたし、
見た目なんかももっとショートカットで、男なんか興味ありません、
みたいな感じではあった
そんな感じでも、ある一定数の男子からは、恋心を抱かれていたと思う
実際、誰々が菊川に告白したって話は聞いてたし、。
(まあ俺も、結局いつの間にか好きになってたけど、、)
淡い恋心を思い出し、甘酸っぱい気持ちになっていると
「じゃあ揃ったんで、始めたいと思いまーす!」
と幹事役の石川が、前に立って仕切り始めた
石川と一緒に、幹事役をしている別の男が、
「20歳なった人は、ビールで!他の人はウーロン茶で!
これ回してって〜!」
と、それぞれの机に、飲み物が入ったグラスを適当に配っている
「菊川、お酒飲める?」
と聞くと、
「飲めるよー!任せて!」
と、超笑顔で、しかも周りに聞こえる声で言った
その瞬間、周りの男どもの目が変わったのに、俺は気づき、本能的に
(守らねば、、!)
と感じてしまった