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いろいろ詰め合わせ(短編)

第15章 あと少し(黒尾鉄朗)


黒尾side


横には彼氏に会えないと落ち込む彼女


(ああ、、この気持ちももう2年目か、)


そんなことを思いながら楽しく今日も飲み歩いた



「黒尾ぉ〜!人生ゲームしよっ!」


酔いも回ってほんのり紅くなったほっぺのせいでなんとまぁ幼く見える可愛い笑顔



何度目かの彼女の家にだいぶ慣れては来た

俺が菊川を好きだと自覚してすぐは、彼氏がいるからって全然2人でご飯すら行ってくれなくなった



期間は空いたが、最近また来れるようになって、


(だいぶ頑張っていると思うんですけど、、)



「おー、やろうぜ〜」



なんて口ではノリノリで、なんとも思ってませんよってフリして、
いつでも君が俺のところへと来れるようにそばにいて、、


(本当は、、ぐちゃぐちゃにしたいとか思っちゃったり、?)


とか思ってると、ボロ負けの俺


「あ〜〜、、」

「くろお〜、弱すぎない〜??」


彼女はニヤニヤしながら、おもちゃの札束をヒラヒラとしている


「はぁ〜?ズルしてると後々痛い目みますよ〜?」


「負けないし〜、てか、これ負けたら勝った方の言うこと聞くってのはどう??」






思わぬ彼女からの提案に、少しだけ祈った






(もし、、もしも、、俺が菊川と結ばれてもいいってなら、、



勝たせてくれよ)





・・・







「、、え、、うそ、、うそうそ、、」


「だから言ったでしょ、ずるしたら負けるよって」


今度は逆にニヤニヤと札束をヒラヒラさせた
明らかに俺のことをうざいと思っている顔をしている



「さてさて、どんな願いを聞いてもらおうかな、」



「、、お手柔らかに〜、!!」


お願いポーズをする彼女




(決まってんだろ、そんなん最初から)











「1回だけキスさせて」








「は、???」






驚きしかない顔の彼女




多分、いやきっとこれは酔っているせいだからだと言い聞かせ、彼女の返答を待つことなく、ちゅ、と軽く触れる












そのあとは、いつも通り過ごして、いつも通り朝に彼女の家を出た






(さ、こっからが始まりですよ)






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