第14章 この愛が歪んだ呪いになる前に(夏油傑)
香澄side
「、、妬けるな、、愛してやまない人が、ほかの男に話しかけられるなんて、、」
耳元で、彼の声が響くと同時に、心臓がキュ、と鳴った
「すぐる、、」
さらに、彼は私の耳を、ちゅ、と噛みつくようにキスをする
「っ、!、ちょっ、、こんなとこで、!」
「私をこんな気持ちにさせる香澄がいけないんだよ、?」
「、ぁッ、、」
好きでたまらない彼の声が、耳のそばで低く響く
近くにあった木に背中があたって、いつの間にか自分が少し人気が多いところから外れて、追いやられていたことに気づく
私の視界は、彼の大きな体でいっぱいで気づかなかった
「すぐ、「少し、、お仕置きしないとな、」
そう言って、傑は私の顎を救い上げ、口をふさいできた
「んッ、!、、んん、、っ、」
そのまま、私の唇をこじ開けて、深く、私の口内を攻めてくる
「、ふぅ、、ん、、っ」
甘い刺激に頭がくらくらして、彼の袖をぎゅ、とつかむ
「、はぁ、、だめだ、我慢できなくなりそうだ、」
穏やかな口調ではあるが、少し眉間にしわが寄っている彼の顔は、とても色っぽい
「す、ぐる、、?」
「そんなエロい顔で私を見るんじゃない、、
我慢、できなくなるだろ、」
目を細めて、少しだけ苦しそうに笑う彼
(付き合ってから、、ほかの女の子にしてたようなこと、、、わたしされてない、、)
これまでの1か月ほど、何度お泊りをしても、何度甘い空気にいなっても、傑は最後までは私に手を出してはこない
「さ、香澄、悟と硝子のところへ行こう」
手をこちらへ伸ばして、手をつなごうとする傑
私も手を伸ばして、彼の手に自分の手を重ねる
「うん」と満足そうに傑はうなずき、私を引っ張っていこうと歩き出した
でも、私は歩き出さない
「香澄、?どうかした?つらいのか?」
心配そうに、うつむく私を覗き込む
(はずかしい、けど、、でも、、それよりも、)
「傑と、、最後まで、したい、」
(もっと、傑を知りたい、、)
ぎゅ、と繋がれた手に力をこめる
「はあ、、本当に君は、、」
「きゃっ、!」
「私を煽るのが、うまいな、」