第12章 夏祭り(瀬呂範太)
瀬呂side
今日も彼女の部屋に行って、彼女を抱く
スヤスヤと俺の腕の中で気持ちよさそうに寝る彼女の頭を撫でて、おでこにちゅ、と軽くキスを落とす
「、、俺もすきだよ、、」
小さく呟いた声は、暗闇に溶けていった
(こんな関係、、いつまで続けるんだよ、)
彼女と付き合ったあと、彼女と別れるかもしれないのが怖い
だから、この先の関係に踏み出せないでいるダサい自分に嫌気が差す
「はぁ、」
ため息をついたあと、彼女の匂いに包まれて自分も眠りに落ちた
・・・
お昼休み、芦戸や耳郎たち女子と一緒に盛り上がっている香澄をちら、とみる
「みんなで夏祭りいこうよー!」
「ウチも行きたいと思ってた!」
「え、やった~!!」
どうやら、1週間後にある花火大会へ行く話をしているようだ
「おい、しょうゆ顔見すぎだ、クソが」
「、は、!?」
目の前にいる爆豪が、少しうざそうにこちらを見ている
「なんだよ、また見てたのかよ~」
爆豪のとなりにいる切島が、ニヤニヤとしながら俺を見る
「お前、しょっちゅう見てるもんな~」
上鳴も楽しそうにニヤニヤしながら言ってくる
「うるせぇ、、、」
図星すぎて顔が赤くなるのがわかる
すると、女子の話を聞いていたのか、峰田が
「おいらも一緒に祭りいきてーー!!」
と言っている
それに便乗して
「俺らも一緒にいいかー!?」
と上鳴が元気に手を挙げて聞いている
「「いいよー!!」」
という芦土と麗日の声が返ってくる
「「やったーーー!浴衣女子ーー!」」
と峰田、上鳴が喜んでいる
「俺はパスだわ」
「なんだよ爆豪、行こうぜ」
「パスっつってんだろクソ髪」
「はいはい、行こうな
てか、お前はニヤけすぎな」
と話をしていた切島が突然こちらを向いて、ニヤニヤしている
「にやけてねーよ、!」
(喜んで、、るにきまってるだろ、、)
いつの間にかにやけていたことに驚き、彼女のほうをちらっと見ると、彼女と目が合う
(っ、!)
少し驚きの表情をみせるも、すぐに頬が赤くなりうつむいて「へへっ」とうれしそうに笑ってる
(か、、かわいい、、)
そのあと1週間なにごともなく学校生活を過ごした