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いろいろ詰め合わせ(短編)

第11章 文化祭(宮侑)


宮侑side


あのあと、お互い謝ることができず、そのあと2日間連絡を取り合うこともなければ、顔を合わせることすらない


そして、文化祭当日、、



「あれ?侑、彼女と回らへんの?」


「うっさいねん」


(あいつ、俺の気も知らへんと、、
確かに、話しかけるなっていったけど、そんなん嘘ってわかるやん??

俺が香澄と話したくないわけないやん??)



いまだに絶賛喧嘩中



腹チラのセーラー服、普段も隙だらけなのにさらに隙が多くなるような格好をする彼女に対して、妬いてるだけ



「え、侑、彼女と回らへんの?
じゃ私と自由時間一緒に回ろうやー」



声をかけてくるのは、元カノ兼元セのフレンド


「おー」


「え、ほんま!?いうたで!」


「は、、?」


(やっべ聞いてなかった)


「やったー!」


と言って抱きついてくるそいつ




「あーあ、」という角名の声が聞こえ、そっちの方に目を向けると、目を見開く愛しい彼女



「やっぱ、、これまでの全部、、嘘やったんや、、」



下を向いて震えながら、小さく発せられた言葉



「いや、これはちが、!」



彼女の方へ向かおうとする俺を、グッと引き止めるそいつ


「離せや、!」


「一緒に文化祭回る言うたやん!な?」


「そんな、!」


言うてへんわ!と言おうとしたが、彼女によってそれは遮られた



「侑の、、嘘つき、!もうええ!あんたが好きにしぃや!」




目に涙を溜めて、逃げるように走っていった


「香澄、!!クソ、!離せや!ブス!」


未だに抱きついている女にそう言って、振り払い、彼女が逃げた方向へ飛び出す


しかし、人が多すぎて、もうすでに彼女の姿は見当たらない




「、っ、くそ、!」


・・・


しばらく走り回ると、彼女の後姿が見えた


(あの制服姿!)


「香澄っ、、!っ!」


探し回った先にいた彼女は、楽しそうに片割れと文化祭を回っていた



そこで俺は思い出した



(あいつが好きになったんは、、俺じゃなくてサムや、、)



彼女の元へ行こうとしていたからだが勝手に止まる




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