第10章 愛という名の呪い(五条悟)
五条side
そのあと、呪術師を手配しようとする伊地知を押さえ、無事僕が彼女についた呪いを祓う
「ありがとうございます」
では、といってあっさり僕と別れようとする彼女の手を掴み
「まだ何があるかわからないから、僕が一緒にいてあげる」
と笑顔で伝える
「え、いいです、」と言う彼女と
「ご、五条さん、困ります!」と慌てる伊地知を置いて、
彼女が向かおうとしていた方向へ歩き出す
「てことで、伊地知、あとのことは七海とか棘に回して」
そう伝え、彼女の手を引いて歩く
最初は困っている様子の彼女だったけど、話していくうちに段々と笑顔が増えて、僕の心をさらっていったんだ
そして今、今日もほぼ無理やり、彼女の家に上がり込み、手料理を食べようとする
テレビをつけて、観ているふりをして、彼女の料理している姿を見る
(あぁ、、早く僕のものにならないかな、、)
彼女からは、目隠しもあって僕が本当に見てるものなんて気づいてないだろう
(エプロン姿が上半身しか見えないなんて、、)
髪の毛をゆるくひとつに縛り、手際よくすすめている彼女のエプロン姿を全身見たい欲がでてきた
♪~
モンモンとしていると彼女の携帯が震える
「っ、」
反射的に見てしまった画面に出てきた通知の名前を見て、自分の中から黒い感情が出てくるのを感じる
(男の名前じゃん、、)
そこで、ああそうか、と思った
だから彼女は僕に振り向かないんだ、と
そう思った時には、もう体が動き出していた
この数メートルの距離すらも煩わしく、無限を使って彼女の後ろに立つ
エプロンの感じ
普段は見えないうなじ
短パンから見える長くて白い足
彼女の全てに欲情して、彼女に抱きついて彼女の白い首に噛み付くようにキスをする
(無理やりにでも、君を僕の手の中に、、)
どうしようもない黒い感情と共に、今まで抑えていた彼女への愛をぶつけていった