第8章 新しい幸せ(岩泉一)
香澄side
『話したいことがある』
あのあと、はじめから連絡があった
でも返す気にはなれず、修学旅行1日目の夜、葉月がお風呂に入っている間携帯の画面と睨めっこする
「はー、さっぱり〜!理沙はまだ彼氏んとこ??」
葉月が頭をわしゃわしゃ拭きながら、ベッドに向かってくる
「うん、まだ戻ってこないよ」
画面を閉じて、葉月の方へ向く
「いいな〜私も修学旅行の夜に彼氏と過ごしてみたい人生だったわ〜」
「ほんとだよねー、、」
「あ、ごめん、、」
はじめとのことで少ししょんぼりしてしまった私をみて、葉月が謝る
「え、ううん!いいのいいの!気にしないで!」
すごく申し訳なさそうに謝る葉月を、元気にしようとなるべく気にしてない風に言う
「あのあとなんか返事したの?」
困り眉で聞いてくる葉月
「ううん、、なにも、、」
「そっか、、」
2人を切ない沈黙が包んだその時
♪〜
とわたしの携帯がなった
LINEの送り主を見ると及川くんの名前
「、え??」
なんだろう、と思い、中を開けると
『明日の水族館、一緒にまわろ?♡』
と書いてある
「どしたの??」
葉月が私の様子がおかしいことに気づき、聞いてくる
「い、いや、、及川くんが、、明日一緒に水族館回ろって、、」
「ええ!?!?」
「いや、でも葉月と一緒にまわ「行かなきゃだめでしょ!!!」」
「え、、?い、いやでも私ははじめと、、」
食い気味の葉月に驚きしかでない
「岩泉のことは、今は置いといたらいいよ!
あのモテ男及川くんと一緒に回れるなんて、!いくしかないっしょ!」
「えぇ、、、」
あまりに押せ押せな葉月に乗せられて、結局一緒に回ることになってしまった
(はじめに言った方がいいかな、、?
いや、、言ったところで私になんて興味ないもんね、、)
そのあとは、理沙も戻ってきて女3人で楽しく1日目の夜を過ごした