第7章 守りたい人(宮治)
治side
そのあと、俺は幸せをかみしめ、喧嘩することもなく数か月を過ごした
付き合って3か月
部活の休憩中に、なぜかそういう話になり、、
「サム、香澄ちゃんといつやったん?」
と角名が俺に話を振る
「いや、、俺らは、」
「は、、?サム、お前まだ香澄ちゃんとやってないんか、ウブか」
完全に見下した表情で俺を見るツム
「うっさいねん、ツムに関係ないやん」
ツムに見下され、シンプルにイラっとする
「そういうこと考えへんの?」
と角名が聞いてくる
(いや、そりゃ俺だって、、、あんなことやこんなこと、、、)
半年片思いした女の子と、やっとの思いで付き合うことになり、甘い雰囲気になることだってあったが、、、結局最後までは進めていない
答えない俺を見て、察した角名は
「まあ、健全な高校生やもんな」
と楽しそうに言う
そのタイミングで休憩が終わる合図があり、練習に戻っていった
・・・
『部活終わったで』
部活が終わり、彼女に連絡をすると
『わたし、まだ学校おるから、一緒に帰ろっ』
おねだりポーズをしたキャラクターのスタンプとともに送られてくるメッセージ
『教室まで迎え行くわ』
と返信し、教室まで向かう
教室へ向かっていると、香澄のクラスの2つ前のクラスで女同士が話す声が聞こえる
いつもは全く気にしないが、聞こえた名前に反応してしまい、盗み聞きしてしまう
「香澄さ、全然別れへんやん、うざくね?」
「いや、それな?華が治くんのこと好きなん知ってるくせに」
「またこんど直接言いにいこや」
「いこいこ~」
そう言って帰って行った
(なんやねん、あいつら、きんもいわ)
俺は心の中で、おえーとなりつつ香澄のクラスに入る