第7章 守りたい人(宮治)
治side
「俺、ずっとせんぱいのこと、、好きや、、
もう、俺のもんになってや、、」
先輩の手をつかみ、引き寄せ、先輩の肩に頭を預けて、あふれる思いを伝える
(言うてしもた、、、)
しばらく黙っていた先輩が動き出して、俺に向き合う
「治、、、ありがと、、
わたしも、いつの間にか治のこと好きになっとった
治のもんにしてええよ、、?」
顔を赤くして、恥ずかしそうに首をかしげていう彼女は、めちゃくちゃかわいくて、そのまま抱きしめた
出会いは、半年前、北さんの幼馴染らしく一緒に登校しているところに会い、一目惚れ
半年にわたるアプローチの末、片思いしていた先輩と付き合うことができた
今、思いが通じて腕の中に収まる彼女は、少し恥ずかしそうにしながらも体を俺に預けている
「せんぱい、やっと俺のもんになった、、、
もう離さへんよ」
おでこにちゅ、と口をつけると、
「治、付き合っても私のこと、せんぱいって呼ぶん?」
少し不満そうに俺を見上げてくる
「何て呼んでほしいん?」
勝手に上がろうとする口角を抑え、聞いてみる
「そんなん、、名前に決まってるやん、、」
ぷう、とほっぺをふくらませ、軽くにらんでくる
(そんな顔したって、全部かわいく見えんねんで、)
「しゃーないな~、じゃあこれからずっとよろしくな、香澄?」
名前を呼ばれ、うん、と満足げに微笑み、俺の胸に顔をうずめる
(幸せや~~、、)
心の底からそう感じ、二人で手をつないで、香澄の家まで送っていった