第1章 素直になれば(宮侑)
侑side
「あーーー、つかれたわーーー
サムー準備終わったー?」
今日も部活を終わらせ、サムと帰ろうとする
すると
「あ、今日そういえば俺、予定あるんやったわ
ツム、先帰っといて」
「なんや予定って」
「まぁ、ちょっとな」
じゃ!と手を挙げて、いかにも急いでます!という雰囲気を醸し出して、走って体育館を出ていった
仕方ないか、と1人で帰ろうと玄関へ向かう
(家帰ったら、なんの予定か聞いたろ)
靴箱のところで、靴を履き替えているとき、うしろから呼び止められた
「あ、侑、、!」
好きな子の声が聞こえ、思わずそちらを見てしまう
まさかの出来事に、俺は何もいうことができなかった
「あ、あの、、わたし、、」
恥ずかしそうに下を向き、何か言いたげな様子の彼女を
見つめることしかできない俺
(何か、言わな、)
「「ごめん!」」
え?と言葉と同時に下げた頭をすぐにあげ、お互いを見つめ合う
「な、なん「香澄が、俺を避けてからなんでかわからずにずっとモヤモヤしとった
その時に、部活のやつらに水かけられて、他の男にジャージ貸してもらってる香澄を見た時、、勝手に嫉妬して、無理やりしようとしてごめん、、」
何か言わなきゃ、という気持ちに任せて、うまく言えてるかわからない状態で、自分が思っていることを伝える
「私も、!体育館で侑たちが話してるの勝手に聞いちゃって、私の話してて、、ずっ、、約束破られてすごいショックで、、
もう知らないって思って、、避けてたんだけど、、
ぐす、、なんかあの日から、ずっと、、辛くて、、」
泣きながら、自分の思いをしっかり伝えてくれる香澄
(こんなとこも可愛くてしゃーないわ、、)
でも、自分の行動を振り返り、角名とサムとの会話を思い出す
(俺、、最低ばっかやわ、、)
「いや、香澄はわるない。
最初から俺がやらかしたことや、、
もう近づくこともやめるから、、
香澄は、好きな人と幸せになるんやで、、?」
もうこれ以上は、一緒にいられない、と思い、一気に伝えきり帰ろうと歩き出す
すると
「まって、!わたし、、わたし、侑のこと好きなんや、、!」