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テニプリ短編集【幸村精市】

第1章 表面張力【幸村】


「……うーん。でも。」
と言いながら左手に視線をやる幸村君。
言葉にしない分ずるい人だと思った。

「そう?でも私は昔できなかった事を幸村君としたいし、なかなか会えないなら思い出つくりたい。」

そう言いながら幸村君に抱きついた。

「ほんとにいいの?」

そう言われ、頷いたら幸村君と唇が重なった。
そのままベッドに移り長くたくさんキスをした。

数年前の秘めてた想いが一気に溢れ、止まらない。
幸村君の行動一つ一つが余計に溢れさせる。
身体が溺れて行くような感覚。
叶うなら夢であって欲しい。そして永遠に覚めないでと。

事を終えるとそのまま私は寝てしまった。
起きたら幸村君の姿はなかった。

まぁそうだよね。と寂しい気持ちを無視するように
うーん!と伸びをしてると机の上に
『また日本に帰ってくる時には連絡するよ』
とメモが残っていた。
ほんとずるい人。



私はいつも通りの日常を続ける。
変わったのはごく稀に彼が日本に戻ってきた時に
家に遊びに来てくれる事だ。
もちろん、大人な友達として。
きっと彼は私を好きとかではない。
ただの都合のいい女
わかってる。
わかってるけどいいの。
誰も何も言わないで。



昔よりも苦しいのに
溢れてしまったこの想いは止まることを知らない。
どんどん彼への気持ちで溺れていくのに
誰にも言えない
また新しく秘めた想いを抱いて
貴方をいつでも迎えれるように。




end
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