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テニプリ短編集【幸村精市】

第3章 ケガの向こう側【幸村】




――――――――――


暖かい光の中で手を引かれてる。



優しく包み込んでくれるような手。




なんだか幸せな気持ち。





〇!〇っ!!!


―――――――――――



目が覚めるとお母さんに手を握られ私はベッドに寝ていた。


「〇!良かった…。」



「お母さん?…あれ?私なんで?」





ここは病院。
どうやら私は交通事故にあったみたい。
学校帰りにバイクに跳ねられたと、医者の説明でわかった。
そこまで大きな怪我はないけど一応検査とかもあるので3日間の入院になった。
とりあえず頭がふわふわするので今日は寝た。





うーん。今日は検査も終わったけどしっかり歩けるのに暇だなぁ。
病院の探検でもしようかなぁ。

よしっ!



看護師さんに許可ももらったので病院を見て回ることに。
にしても大きい病院だわ。
色んな科があるなぁ。
あ、庭園あるじゃん。
行ってみよー!



一日ぶりの外にすごく開放感があった。
庭園に丁寧に育てられてるお花を眺めていた。
花言葉なんてものがあるのを知ったのをキッカケにお花に興味を持つようになった私。
ちょっとした女の子らしい趣味だと思ってる。



「可愛いなぁ」


『花が好きなのかい?』

「え?」

『あ、突然話しかけてごめん。俺も今入院中なんだ。もう少しで退院できそうでリハビリを兼ねて散歩してるんだ。』

「あ、そうなんだ。私も明日には退院予定だよ。」


とても綺麗な顔の男の子に話しかけられた。
同い年ぐらいかな?

『そうなんだ。お互い健康には気をつけなきゃね』

「私は交通事故だけどねー(笑)」



他愛もない話しをしながら少しだけ彼の事がわかった。

同い年で名前は幸村精市君。
難病で入院してたみたいだけど手術でよくなったみたい?
退院したら部活をすぐやりたいと言ってる。

手術してすぐ部活かぁ。すごいなぁぁ。なんて思いながらもしばらく幸村君とおしゃべりを続けた。


この儚げな雰囲気に綺麗な顔…。
ずっと見てたくなるな。

これは一目惚れかな。
いや、見た目だけで判断するのはよくない。
中身がよくないとね!
でも残念ながら学校は違うので会うのはこれっきりだろう。

会わないなら一目惚れでもヨシっ!
なんてね。
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