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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第37章 漆黒の葬列 後編





あれから陣平くんに会場を摘み出された新一と志保ちゃんは戻って来ないまま捜査が進み、シャンデリアの鎖の状態から人為的に壊されたことから殺人事件と断定された。なので落下地点で(新一が)回収したという、偲ぶ会で配られていた紫色のハンカチの持ち主であり、シャンデリアの鎖を壊せる道具を特定することに。警察は廊下で待機中のマスコミ陣に後日記者会見を行う旨を伝えて解散して貰ったらしく、一人ずつ個室に案内されて吞口議員との関係や持ち物チェックが始まった。すると私の後に順番が来たベルモットことクリスが、何と刑事達の目を盗んで益山さんとぶつかってしまう演出。恐らく一瞬で証拠品の受け渡しをしたのかも、手際も死角の取り方も良すぎて道理で原作で誰も気づかなかったわけだと納得。

そして周囲にいた参加者複数の証言と、新一達に喪服を渡す為に出かけた事は航君が確認してくれ、事件当時に隣にいたクリスとお互い「何もしてなかった(事実)」と告げて私達二人は動機も無いから解放された。その後は待ち人(多分ジンとウォッカ)がいるらしいクリスと別れ、駐車場にいる黄色のビートルに乗った博士の元へ。助手席に乗り込んだ私に、博士が目元を緩ませて一言「お疲れ様じゃな」と労ってくれた。




椎奈「……ありがとうございます。それから今回の愚弟の貴方に対する態度の悪さ、公安の計画に沿いつつあの子の我儘を聞き入れて頂いたこと、本当にすみませんでした」

阿笠「?!いやいや、椎奈くんが謝る必要などない!寧ろあの子を止まれんかった事を謝らなければならん、すまんかった!それに、あの子自身に悪気はないんじゃろ?」



頭を下げて弟の粗野な振る舞いを謝罪する私に、オロオロと自分こそ申し訳なかったと必死に詫びてくれる博士。昔からまるで本当の祖父の様に優しく、父母からの信頼が厚い人である。



椎奈「いいえ。新一の事件への躊躇いの無さは、あの子自身の性格と私達の説得が意味を成していないせいです……。それに博士に限らず、志保ちゃんや蘭ちゃんに対してもそう、親しき仲にも礼儀ありと言うでしょう?きちんと言って聞かせます、あの子はまだ戻って来てない?」

阿笠「わし自身押しに弱い自覚はあるんじゃ、気を使わせてすまんのぉ……。新一はまだじゃよ」

椎奈「そうなのね……」
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