第1章 开始
『 裏 切 り 者 に 、 梵 天 の 鉄 槌 を 』
安全装置を外して引き金を引けば、銃口からは弾が、敵からは血飛沫が飛ぶ。
煌めきを零す刃を振りかざせば、触れた先は切り裂け、敵は只の肉塊になる。
剥がされた爪、抉り出された眼球、可笑しな方向に曲がった指。
肩からもがれた腕、付け根から引き千切られた足、首から弾け飛んだ頭部。
汚い呻き声と耳障りな甲高い悲鳴が響いては、直ぐに何も言わなくなる。
許しを乞う声は何時しか命乞いへと代わり、最後には狂った様に泣き叫ぶ。
矜持も、プライドも、何もかもを捨てて必死に額を地へ擦り付ける姿は滑稽で。
壊れた玩具の様に、もう殺してくれ、と滂沱の涙を流す姿は痛快で。
嗚呼、なんて綺麗なんだろう、って。
ちゃんと地獄に堕ちられると良いね。
来世はこんなのに捕まらないと良いね。
もし死んじゃったら、貴方の代わりにうちが神様に願ってあげる。
二度と貴方とうちが、出会いません様に、って。
いつもいつも、存在なんてする筈のない神様とやらに祈る。
貴方に差し込む光は誰のモノなんだろう。
上手く回らずにぼーっとする頭で、場違いにもそんなことを考えた。