第3章 運命の歯車
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自分を慰める行為は、まゆが日柱邸に来てから毎日している行為だ。しかし、まゆの全てに触れた男が居るのを知ってしまい、一層の事まゆを抱いてしまいたい、と云う欲望に駆られたのである
縁壱も健全な男なのだ、好いた女を抱き締めて眠るのは自殺行為と言える。だが、どうしても止められないのだ。まゆにとって自分は只の幼馴染の兄貴分だとしても…
ー翌朝ー
天道「迎えに来た。悪いが借りるぞ」
縁壱「あぁ、約束は違えてくれるなよ」
まゆ「天道様こんにちは、迎えに来ていただき申し訳ありません。縁壱お兄様行ってまいります!!」
昼餉を食べ終わった頃に、天道がまゆを迎えに来たのだった。まゆの気合いは十分な反面、縁壱の顔色は優れない
縁壱「まゆ、絶対に水揚げはされる事の無きよう身を守れ。男なら少々手荒にしても問題は無いだろう」
まゆ「はい、頑張ります!でも暫く縁壱お兄様と会えないのは寂しいです…ギュッてしてください!」
縁壱はまゆをギュッと抱きしめて額に接吻を落とし、甘く囁いた。好いた女からの言葉、当然の事ながら嬉しくなってしまう
縁壱「上手くいくよう呪い(まじない)だ(今は幼馴染の、兄の特権。でもいつかは男としてお前を…)」
まゆ「それなら絶対大丈夫ですね♪そのお呪いでまた会えましたから」
天道「やれやれ、継国殿はまゆの事になるとまるで人が変わった様になる…さっ、行くぞ」
まゆは縁壱に大きく手を振り、天道と共に日柱邸を出発した
まゆの後ろ姿が見えなくなるまで見送った縁壱は「人が変わるか…お前は何処まで私を虜にするのだ」と、独り言を言うなり口元に手をやって顔を赤らめた
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